マーケター1年生の備忘録。

マーケターとして日々学んだことをアウトプットします

センスを身につけるには、「普通を知ること」から始めよう

センスは知識からはじまるという本を読んだので、印象に残ったことを書いていきたいと思います。

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まず、この本を読もうと思ったきっかけは、若い優秀な社員がオススメしていたのを知って、あいつがオススメしているのならちょっと読んでみるかという気になったので、手に取ってみました。

 

僕ももう来年30歳になるわけで、これからはどんどん若い人たちから学ばないといけなないなと思っています。なんか感覚的にですけど、ちょっと前までは年上の人が若い人に教えるというのが普通だったと思うんですけど、最近は年上の人が若い人から学ぶことが重要になってきていると感じます。いや、ほんとなんとなくですけど。

 

はい、というわけで印象に残ったこと、書いていきます。

 

センスが良くなりたいのなら、まず普通を知る方がいい

普通よりちょっといいもの、普通よりすごくいいもの、普通よりとんでもなくいいもの、という普通という「定規」であらゆる事象を測っていくことによってさまざまなものを作り出すことができるのです。

 

たとえばビートルズについて聞かれたとき、僕が「すごいんだよ」というのと、坂本龍一さんが「すごいんだよ」と言うのでは、説得力が違います。音楽のプロである彼は音楽についての豊富な知識を持っていて、ありとあらゆる角度でビートルズを測ることができます。

 

良いものと悪いもののちょうど中間を知ることは、センスを磨くためには必要だよということが書かれてあったのですが、確かになと思いました。世の中的に良いとされているものだけ見る、あるいは悪いものだけ見ても片寄るばかりで、センスという意味では磨かれそうにありません。

 

「普通ってなに?」とよく言われる世の中ですが、それがある程度理解できる人、説明できる人はその分野で優れた感覚をもっていると言えそうです。

 

センスとは知識の集積である

「あいうえお」しか知らない人間と「あ」から「ん」までの五十音を知っている人とでは、どちらが分かりやすい文章を書けるでしょうか?どちらが人を喜ばせる文章を書けるでしょうか?

 

センスがいい文章を書くには、言葉をたくさん知っていた方が圧倒的に有利である。これは事実です。

 

良い文章を例に、センスとは知識の集積である。と書いてあったのですが、これに関しては僕も思い当たる節がありました。カスタマーサポートではユーザーからの問い合わせがメールで届き、スタッフがそれに対して返信するのですが、明らかに返信スピードが速いスタッフがいるのです。

 

そのスタッフと話をしてみると本を読むことが大好きだったり、ブログを読むのが好きだったりします。逆に返信スピードが遅い人は普段まったく本を読まないという特徴がありました。

 

普段からたくさんの文章表現に触れることで、自然と書く能力がついている証拠だと思います。文章を読むことで文章を書くセンスが向上していたと言えそうです。

 

ちなみに僕自身はあまり本を読む方ではなかったので、カスタマーサポート業務はどっちかというと苦手だったな。

 

効率よく知識を増やす3つのコツ

1.王道から解いていく

王道とは、「定番のもの」「一番いいとされているもの」「ロングセラーになっているもの」のことです。

 

なぜ王道がいいかというと、王道としての地位を確立するまでに、改良され、洗礼され「そのものらしさ」が磨かれているからです。

 

王道を調べる過程で有益な情報や知識が身につきそうです。

 

2.今、流行しているものを知る

流行しているものの多くはたいてい、一過性のもの。しかし、王道と流行のものの両方を知っておくことで、知識の幅を一気に広げられます。

 

流行を知る手段として、雑誌が一番いいと書いてありましたが、アプリやWEBサイトを運営しているものとしてはやっぱりネットで情報を集めるのが良さそう。

 

3.「共通項」や「一定のルール」がないか考えてみる

雑貨店に明確な目的をもって買いに来る人は稀です。たいていの人は「かわいい店だから入ってみよう」あるいは「プレゼントに何かいいものはないか」という漠然とした動機で店を訪れます。そういうお客さんにとっては、ごちゃごちゃした中から面白いものを「見つけ出す」のが楽しみ。それを味わえる空間づくりこそが雑貨店に必要不可欠なのだというのが、僕の分析です。

 

王道のものから共通点を見つける作業はちょうど僕も先週行ったところ。

marketer-new.hatenablog.com

運営するライブチャットアプリではないけれど、継続率が高いアプリには何か特徴があると思っています。ただ、ちょっとジャンルが違い過ぎたので、SNSマッチングアプリなどもう少し近しいジャンルで共通点を見つけないと、あまり参考になるところは見つからないかもしれないですね。

 

友人が運営する出会い系アプリ攻略サイトをご紹介

https://deai-shogun.com/

日本の上位アプリに共通するUI・UXについて調べてみた(ニュース/ミュージック編)

marketer-new.hatenablog.com

 

昨日書いたブログを踏まえて、継続率を上げる施策のヒントが日本の上位アプリにあると考えました。僕の予想では、3つ4つは必ず同じような施策を導入していると踏んでいます。そしてそれら共通する施策は案外他のアプリでは導入されていなくて、継続率に差をつけているのではないか?と思っています。この上位アプリの共通点探しは、今後継続してやっていこうと思っているのですが、今回は、ニュース、ミュージック、カテゴリーに絞って調査して見たいと思います。

 

※この調査は特にアプリインストール直後の挙動に注目しています

 

ニュースアプリ1位:スマートニュース

登録直後の挙動として、3点気になったことがありました。1つ目は登録について。ハンドルネームは聞かれませんでしたが、年齢と性別を決めるフローがありました。とてもシンプルで両方とも一つの画面で入力するようなUIでした。よりユーザーに合わせたニュースを提供するためのものなんだと思います。この辺りは裏側でAIとか使って、自動的にセグメントして効果的なニュースを厳選してそうですね。

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年齢制限は必須ではなくスキップあり 

 

2つ目が使い方について。スマートニュースをはじめとするニュースアプリは横フリックによってニュースカテゴリーを変更する挙動をよく採用しているのですが、これを非常にシンプルに表現していました。

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ちょっとしたアニメーションになっています

 

フッターデザインがちょっと特殊。継続率にはあまり関係のない項目かもしれませんが、一般的なフッターデザインとはちょっと違った見せ方でした。ニュースと動画で切り替えるのですが、こちらもシンプルな仕様。

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こういうデザインは最近よくあるのでしょうか?初めてみました

 

ニュースアプリ2位:Yahoo!Japan

Yahoo!に関しては、登録直後に何かしら工夫をしている部分はありませんでした。スマートニュースのような、年齢を聞くようなフローもありませんでしたし、プッシュ通知許諾率を高めるような工夫も見られませんでした。しかし、ニュースカテゴリーで2位に君臨しているというのはYahoo!のブランド力でしょうか。えーと、これ以上書くことはありません笑

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Yahoo!のトップ画面がこちら

 

ニュースアプリ4位:グノシー

グノシーもアプリインストール直後にスマートニュースと同じようなフローがありました。まず、以下のような画面になり、

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プッシュ通知を許諾する理由も記載されていますが、正直全然目がいきませんでした

 

そして、性別と年齢を確認するようなポップアップが表示されました。スマートニュースは年齢を自分でスクロールして選択するような仕様でしたが、グノシーは年齢の区切りがあらかじめ決まっているような仕様でした。

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設定するしないをユーザーに選択させる 

 

ミュージック1位:YouTube MUSIC

ミュージック部門のランキング1位はYouTube MUSICでした。確か最近リリースしたばかりだと思うのですが、すごいですね。僕もよくYouTubeで音楽を聞くので、ちょっと試しに使ってみたいと思います。

 

アプリインストールにしばらく時間がかかりました...ここはもう少し最適化して欲しいですね

 

インストール直後に表示されたのは、無料プランを使うかプレミアムプランを使用するかの選択画面。無料トライアルを開始をタップすると、プレミアムプランの無料版を使用することができる。よくあるタイプだが、この無料版は期間限定で1ヶ月もすれば自動的に有料プランへと切り替わるあれだ。 無料トライアルをスキップするをタップするとベーシックプランを利用することができる。

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バックグラウンド再生ってなんだろう?

 

その後は、お気に入りアーティスをを選択していくページへと遷移する。これはTwitterでいうところの登録直後に有名人をフォローしていくフローと同じ効果があると思う。

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 ミュージック2位: MUSIC FM

 完全無料アプリだからでしょうか?インストール直後に特別な工夫はありませんでした。また無料アプリによくある広告が最初に表示されます。(YouTube MUSICの広告が表示されました)また、検索やマイページのフッター付近で常に広告が表示されるので、使いにくいと感じました。でも無料で音楽を聴くことができる(ユーザーが多い)ので、上位にランクインしているのでしょうか。あと、マイページで面白い発見をしました。 MUSIC FMではマイページにてニックネームや性別、個人情報を入力するスペースがあるのですが、編集をしていない状態だとこのように表示されます。

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「こいつは怠け者で、何も書いていない」

 

ユーザーのことを「こいつ」呼ばわりするアプリってなかなかないですよね笑

僕は初めてみました。そこまでイラっとはしませんでしたが、これをみて「よし編集しよう!」とも思いませんでしたけど笑

  

 ミュージック3位:Spotify

Spotifyに関しては残念ながらすでにアプリをインストール済みだったため、一から挙動を確認することができなかった涙。覚えいている範囲で説明してみると、インストール後の挙動はYouTube MUSICのそれとほとんど変わらなかったと思う。ただ違うのはレコメンドの精度。Spotifyでアーティストをお気に入りするとそれに関連付けれらた類似アーティストが表示されるのだけれど、「それそれっ!」と声が出そうになるほどレコメンドされるアーティストが絶妙だった。

 

まとめ

ニュースとミュージックカテゴリーで上位ランキングのアプリを触ってみてまず思ったのが、シンプルだということ。コンテンツがかなりしっかりしているからそうなっているんだろうけれど、ごちゃごちゃした導線やポップアップは一切ありませんでした。また、これも当然かもしれませんが、ユーザーに選択させるという挙動が印象的でした。特にニュースアプリなんかは取得できるなら絶対にユーザー情報が欲しいはずです。そこを強制しないUIにしているのも「ユーザーにストレスを与えないため」などの理由があるのだと思います。

 

またスマートニュースのフリックの挙動を簡単なアニメーションで表しているやつは、親切だなと思いました。アプリ運営者がユーザーにやってほしいことを的確に伝えるのは難しいところではありますが、シンプルかつ分かりやすく伝えている良い例だと思います。

 

 その他重要項目(多分)

  • フリックという簡単な動作でも説明があると分かりやすい
  • フッターアイコンは3〜4
  • プッシュ通知の許諾に関しては、あまり工夫されていない
  • ユーザーに選択させる仕様、強制はさせない(スキップ)

 

 

7日目継続率が20%とかマジで夢のような話だな

growthhackjournal.com

 

アプリの7日目継続率が20%を超えるとかにわかに信じがたいですよね。笑

まあ、なかなかハードルが高いミッションだと思います。ちなみに僕が運営するアプリの7日目継続率は約7%と20%には遠く及びません...ちなみに全世界にある300万〜400万あるアプリのTOP5000に入るようなアプリはすべて7日目継続率が20%を超えているそうです。

 

さてブラウザアプリ「smooz」(ブラウザアプリ)はどんな施策を行ったのでしょうか?僕が日々運営しているライブチャットアプリとも比較しながら見ていきたいと思います。

 

リリース前はオンボーディングなし

今では7日目継続率が20%を超えるアプリもリリース前は、オンボーディングについて何も対策をしていなかったようです。ちなみにオンボーディングとは、チュートリアルなどのようにアプリについて簡単に説明をするなど、アプリに「慣れさせる」ための体験のことです。

 

ちなみに僕が運営するライブチャットアプリには、オンボーディング施策は導入されていません...実装予定はあるのですが、現バージョンでは導入されておらず、記事読みながらドキッとしたところです。笑

 

導入予定なのは「遊びかたページ」なるもので、アプリ登録直後に簡単に楽しみ方を説明するような施策となります。しかし、横スクロールで簡単にスキップできてしまうものでもあるので、ユーザーにとって適切なオンボーディング体験になるかと言われるとちょっと疑問です。

 

チュートリアルとかもそうですけど、これって結構難しい問題ですよね。きちんと説明しなきゃと思って、しっかりとしたチュートリアルを用意しても意外と見られなかったり、作らなかったら作らなかったりで継続率やDAUが低いままだったりするので。このあたりはもう少し研究が必要そうです。

 

アプリの使い方は徐々に伝える 

使い方をビデオで説明するのではなく、アプリを実際に触りながら説明していくスタイルに変更することで、7日目継続率が10%まで改善されたそうです。やっぱり絶対に使ってほしい機能についてはユーザーに説明したいですよね。情報を一気に提供するのではなく、少しずつ小出しにすることでスキップされることなく伝えることができそうです。

 

タブの消しかたを修正することで継続率が15%に

タブの消しかたを変更することで7日目継続率が15%まで伸びたそうです。たった一つの改善で数字が5%も改善されるってすごいことですよね。こういう事例ってったまに聞くのですが、見つけるまでが大変ですよね。smoozはカスタマーサポートやTwitterからのフィードバッグからタブの改善にたどり着いたそうです。

 

ユーザーの声が大切っていうのは分かっているけれど、スルーしがちなんですよね。日々の業務に忙殺され、優先度が落ちてしまいがちです。僕が運営するアプリもユーザーの声に改善のヒントが隠されている可能性があります。今まで以上に注視してみたいと思います。

 

アプリのコンセプトを伝えつつフレキシブルなオンボーディング体験へ 

  • アプリのコンセプトを伝えるために紙芝居を追加
  • 好きな単語で検索できる
  • ガイドの途中で中断しても、途中から再開できる 

 

上記、3つの施策を行うことで7日目継続率が20%を達成したそうです。この3つの施策の中で僕が一番注目したのが、「アプリコンセプト」について。女の子とチャットができるアプリって、検索したら分かると思うんですが、めちゃくちゃくたくさんあるんですね。そしてパッと見はもちろん、アプリをインストールしてみても違いがよく分からないんです。なので、僕たちのアプリは他のアプリとは違うんだというのを感じてもらうためにも、アプリコンセプトをユーザーに提示するのは重要なことなんじゃないかと思いました。

 

その他記事の中で気になったこと

  • 継続率が改善されると、アプリの高評価につながった
  • 「仮説→実行→答え合わせ→仮説」このサイクルをいかに早く回せるかが一番大事
  • ユーザーからのフィードバックはチャットで集める
  • ユーザーは早くアプリに触りたいと思っているので、その気持ちを優先しつつ、適切なタイミングで手を差し伸べることが大切

 

これからやってみたいと思ったこと

この記事を読んでやってみようと思ったことが2つあります。1つは今まで以上にユーザーの声を聞いてみるということ。具体的には問い合わせ内容を自分も見るようにする。(今までは基本的にカスタマーチームに任せっきり)2つ目は世の中にある有名なアプリをもっと触ること。記事にもあった通り、全世界のアプリの上位5000は7日目継続率が20%を超えています。そしてきっと他の数字についても圧倒的に高いと思うんです。またその中には上位アプリならでは共通点があると思っています。もちろんアプリの性質によっては合う合わないがあるとは思いますが、改善のためのヒントになると思っているので、やってみたいと思います。