マーケター1年生の備忘録。

マーケターとして日々学んだことをアウトプットします

アプリ売上に必要なのは「徹底的に彼らの目線になること」~リプロさんのワークショップレポ~

先日、アプリ向け分析ツールを提供するリプロさんに来ていただき、ワークショップを開いて頂きました。ワークショップの内容はシンプルで、弊社が運営するアプリをモデルに、参加者全員で課題を発見し、それに対する対策を考えようという内容のものでした。

 

意識すべきことはたった一つで、徹底的にユーザー目線になること

 

※弊社はライブチャット系サービス(コミュニケーションアプリ)を運営しており、マッチング系アプリの仕様にかなり似ています。

 

課題の発見方法として、「ユーザー登録」「お気に入り」「ビデオ通話」「課金」とアプリ内のメインとなる場面でなぜユーザーはその行動を起こさないのか?というのをみんなで考えたあとに、それに対する課題を考えていきました。

 

こういうのって定期的にやった方がいいのは分かっているけれど、なかなか腰が重くてやれないですよね。結構時間も取られますし、ファシリテートできる人がいないとすぐにグダるし。

 

ワークショップで考えたことを忘れないためにも、記事にして残しておきたいと思います。

 

ユーザー登録

一番大事っちゃ大事なところです。

なぜアプリをインストールしてくれないのか?という課題には以下のような意見がでました。

  • なんとなく怪しい
  • 詐欺アプリではないかと思われている
  • 登録フローが短すぎてわくわくしない
  • どんなアプリかイメージできない
  • なんで生年月日を入力する必要があるの?
  • 入力した情報を悪用されるのでは?

まとめると怪しいから登録したくないという感じでした。(笑)

なんでみんなこんな風に感じるかというと、ライブチャット系のアプリって検索してみると分かるのですが、めちゃくちゃ沢山あるんですね。しかもスクショとかちょいエロな感じで、絶妙に怪しかったりするんです。

 

で、その中に弊社アプリも存在するので、どんなにクリーンな見た目にしても怪しさが伝染してしまうんですね。だからユーザーが怪しいと感じてしまうのはまあ、当然です。しかもこの怪しさを払拭する対策はほとんどやっていないので、これは実施していくべきだなと感じました。

 

対策

対策としては、登録時になぜ情報を入力する用があるのか?を説明したり、このアプリは怪しくないよ!というのをアピールする必要があります。前者に関しては説明文を加えるだけで、対策できそうですが後者はちょっと難しいですね。ちょっと今はいい案が浮かんで来ないです。

 

でもみんなが知っているキャラクターやタレントなんかを起用することで解決できそう。(無理ですけど)怪しいから信用できるに変化させるためには、みんなが知っているモノや人を使うのが一番手っ取り早い気がします。でも現実的ではないので、もう少し考えます。

 

お気に入り

 マッチング系サービスを使ったことがある人はすぐにピンとくると思いますが、これは自分がいいなと思ったお相手に対して行う行為です。お気に入りすることで、対象者はお気に入り一覧に保存され、わざわざ一覧から探さなくてもすぐにアクセスすることができます。

 

このお気に入り機能を沢山利用してもらうことで、アクティブユーザーが増え課金にも繋がると言われています。この課題では以下のような意見が出ました。

 

  • お気に入りしたいお相手がいない
  • お気に入りするメリットが分からない
  • どこからお気に入りするのかが分からない
  • 自分がお気に入りするよりも相手からされたい

 

ざっとこんな感じでした。

まあまあ、どれもその気持ちは分かります。特に「お気に入りするメリットが分からない」これはそうですよね。アプリをインストールしてすぐになんの説明もなしにこの機能を使おうと思わないですよね。むしろ機能自体に気がつかないですよね。今まで全然気にしてこなかったけれど、改めてそうだなと気づくきっかけとなりました。

 

対策

ユーザーにお気に入りをさせるためには、まず「説明」をする必要があると強く感じました。チュートリアルほどちゃんとしたものでなくてもいいと思いますが、お気に入りってこんな機能だよ、こんなメリットがあるよ。というのがぱっと分かるものは必要そうです。

 

また、「相手からお気に入りされたい」これも結構真理だったりしますよね。僕も沢山のマッチング系サービスを使ってきましたが、相手からいいねをされるとやっぱり気になります。女性から好きって言われてから気になり始める経験をしたことがある人はいると思いますが、あの感覚ですよね。

 

 

ビデオ通話

これは弊社サービスの一番の売りといっていいサービスです。ユーザー同士がビデオ通話できるコンテンツです。LINEのビデオ通話やスカイプなんかをイメージしてもらえれば。LINEのビデオ通話の場合は友達と通話するケースがほとんどなので、いちいち緊張とかしないですよね。でも弊社サービスでは初めましてのユーザーがビデオ通話をするので、なかなかハードルが高かったりするのです。ビデオ通話の項目では以下のような意見がでました。

 

  • 緊張する
  • 顔出しをしたくない
  • どんな感じに映るのか分からない
  • 料金がどれくらいかかるのか分からない

こんな感じで多くが心理的ハードルが高いというものでした。まあ、そりゃそうだ。

 

対策

対策としては、シミュレーションチャット(テストチャット)を用意するや、ビデオ通話に関する料金をもっと分かりやすくするといった意見がでました。しかし、ここに関しては個人的に本質を解決する対策案が出なかったなーと。シミュレーションチャットを準備したとしても、結局やらない人はやらないと思うんです。だからネガティブな人への対策というよりは、もっとポジティブな人つまりビデオ通話自体の価値を高めるような施策が必要なんじゃないかと思います。

 

例えばなんでしょう、難しい横文字を使うとベネフィットっていうんですか?ビデオ通話をするとこんないいことが待っている!というのを迷っている人やアプリをインストールしたばかりの人にもっと伝えたいですね。

 

 

課金

シンプルに課金をしない人への対策です。以下のような意見が出ました。

 

  • 課金導線が分からない
  • 課金導線が少ない
  • 課金の前に無料ポイントが使えるの知らなかった

 

対策

確かに課金導線はちょっと分かりづらいんですよね。ここは明らかに改善の余地ありです。またポップアップによる訴求もしているのですが、ユーザーにとってはちょっとしつこい仕様になっているのも事実です。ここも改善します。ハイ。

 

あと一番びっくりだったのは、無料ポイント訴求のバナーが認識されていなかったこと。いつも見ている側としては、みんな分かるでしょ?という感じでしたが、まったく認知されていませんでした。理由を聞いてみると、アプリデザインとバナーがあまりにもマッチしすぎて分からなかったとのこと。これに関しては完全に盲点でした。

 

かなり駆け足で書いたので、後半かなりバテテしまいましたが、最後に所感を。ワークを通じて出た案を聞いてて思ったんですけど、対策案として出たものって他のサービスで使われている施策案が結構出てたんですね。

 

なんでしょう。無意識に自分たちのサービスがより良いと思っていて、今回ワークショップで対象となったアプリには実装されていないからやった方がいいよ!みたいな感じを少し受けました。でもその施策に関する裏付けって案外なかったりするので、効果が出るかどうかは微妙な気がします。

 

まあ、何がいいたいかというと、アプリ運営者は日々サービスに触れすぎて洗脳されていると思うんです。なので、こういうワークショップをする時って本当にあたまの中をフラットな状態にしないと、ただの施策横展開で終わってしまう可能性があるなと。そんなことを思いました。